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森哲也

TETSUYA MORI

一風堂岡山店 店主
(株)グローイングアップ

岡山店のオーナー兼、新店立ち上げ部隊のリーダー。

「のれん分け制度」を利用して35歳の時に自分の会社をおこし、岡山店を経営しています。店主といっても、仕事内容は店長とほぼ同じ。ラーメンも作るし、掃除もするし、スタッフの指導もします。ただ、「自分の店」となると、結果が直接自分に返ってくるわけですし、人を採用するときも責任の重さが違いますよね。めざしているのは、人が成長していける場所にすること。そんな願いをこめて社名も「グローイングアップ」にしました。また、店主と同時に「営業本部副本部長」という肩書もいただいて、新店の立ち上げ部隊も率いています。新店の数は、1年間に10~20。オープンの約2ヵ月前から関わり、店の設計から備品の手配、採用、研修、オープン後のフォローなど専門的に担当。1つの店のカタチを作っていく仕事をしています。


本気は必ず、伝わる。スタッフの劇的な成長を見るのが醍醐味。

新店の立ち上げのときって、オープンまでの短期間で圧倒的な変化をとげるアルバイトさんが多いんです。人の目を見て話せなかった子が、笑顔で接客できるようになったり。全く違う表現をするようになるんです。そういう姿を見ると、たまらなくうれしい。いちばんの醍醐味ですね。そんなふうに変化させるためには、踏み込むこと。社員とバイトの関係じゃなく、自分の子どものように向かい合うことが大切なんです。こちらが本気だと、相手にも伝わります。テクニカルなことも大事だけど、いちばんは、人としてぶれちゃいけない部分。あいさつや掃除、靴を揃えるといった基本的なことを大事にしています。僕もそうして河原会長から自分の子どもみたいに叱ってもらってきたから、今があるのだと思っています。


人を大切にする会社。人に対する投資はとんでもないスケール。

この会社のエネルギーに惚れたんですよ。若い子がすごく一生懸命働いている。実際、飛び込んでみたら、実際、すごく人を大切にする会社でした。教育に対する投資は途方もないスケール。東京ドーム11個分もある土地に研修施設を作って、全社員とバイトを集めて、泊りがけで研修をしたり。「のれん分け」もその一つ。一般的なフランチャイズとは違って初期投資も必要ないんです。でも結果は自分に返ってくるので、やりがいの大きさが違いますね。会社ができてまもなく30年を迎えますが、ここ数年で成長のスピードが格段に速くなりました。今までのやり方だけでは、成長のスピードに追い付いていけない感じ。変えちゃいけない「一風堂らしさ」はぶらさずに、伝える方法をどう変えていくかが課題ですし、自分がその先頭に立っていきたいと思っています。