2024.05.29

平素は格別のお引き立てを賜り、厚く御礼申し上げます。

株式会社力の源ホールディングスと、ENEOS株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:山口 敦治、以下「ENEOS」)は、このたび、廃食油を持続可能な航空燃料(以下、「SAF」)の原料として活用する取り組みに関する基本合意書を締結いたしました。

具体的には、力の源ホールディングス傘下の「力の源カンパニー」ならびに「渡辺製麺」が運営する「一風堂」「因幡うどん」「そば蔵」の店舗および各子会社の自社工場で排出される廃食油を回収し、SAFへとリサイクルする仕組みを構築します。将来的にENEOS和歌山製造所(和歌山県有田市)で事業化を進めるSAFの製造プラント(能力40万キロリットル/年)で原料として使用する予定です。


■SAF(持続可能な航空燃料)需要への対応

SAFは、「持続可能な航空燃料」(Sustainable Aviation Fuel)の略称で、従来のジェット燃料が原油から精製されるのに対し、廃食油やサトウキビ、都市ごみ、廃プラスチックを用いて生産されます。従来のジェット燃料と比較し、約60~80%のCO2削減効果があるとされています。国際的には、2020年以降、国際航空からのCO2総排出量を増加させない、2050年に炭素排出をネットゼロといった目標が掲げられ、日本国内では、2030年時点のSAF使用量について、国内航空産業による燃料使用量の10%(需要見込み171万KL相当)をSAFに置き換えるという導入目標が掲げられており、国産SAFの開発及び製造が推進されています。(出典:国土交通省、経済産業省、国際民間航空機関(ICAO))

■廃食油の回収とSAF生産までの流れ

廃食油は、揚げ物などの調理に使用された食用油の総称で、国内では食品工場や飲食店、スーパー、コンビニ、家庭などから年間約50万トン(2021年度)が排出されています。また、飲食店や工場等から排出される事業系廃食油のうち、飼料用途等にリサイクルされている一方で、一部は国内で活用されず輸出・廃棄されています。世界では、このような廃食油を活用したSAFの生産が行われており、国内でも回収・活用の取り組みが広がっています。(出典:全国油脂事業協同組合連合会)

廃食油活用の流れ(イメージ)

<力の源ホールディングス 環境への取り組み>

● 環境保全型農業で生産されたお米を使用

「一風堂」で使用するお米に環境保全型農業により生産されたお米を使用し、グループブランドの一部店舗で使う野菜に無農薬・有機栽培の野菜を採用しています。環境保全型農業では輪作や有機物の使用、自然本来の力を借りることにより農薬使用量を極力低減。その土地の土壌や近くの海の水を汚さないよう配慮しながら栽培しています。有機栽培は、自然に負担をかけない、やがて自然に還る肥料を使用。このような農法で生産する農家・農協から食材を仕入れることで、食の安心・安全を目指すとともに環境保全にも取り組んでいます。

● 廃棄物/フードロス軽減

グループブランドの一部店舗にて、洗浄して再利用をするエコ箸を採用。これにより年間5トン以上の廃棄物を削減しています。また、消費期限がより長くなるよう工夫して梱包された食材の仕入れや、トッピングには使わない部分のチャーシューを活用したメニューの販売、料理の残量を計測し残量削減に取り組むなど、廃棄物を極力減らすよう努力しています。